Today's Komori今日の小森嗣彦

2018JBTOP50シリーズ閉幕

2018101422352900.jpg

第4戦で大きく外してしまったため、年間優勝もエリート5出場も絶望的になってしまいましたが、今年度のルールで公表されていた上位60%までの来期出場権も危うい立場で今回の最終戦を迎えました。
プラクティスでは魚は触れていたのですが、比較的浅いとこが多かったので水位の変動が懸念材料でした。そしてランガンのプランを考えていたため、風を含めた天気と、この水系はバイトが少ないためミスをなくすこと、やっていることに確信を持ち続けることなどを考えてトーナメントを迎えました。パターンというパターンではなく、とにかく魚と出会うこと、その確率を高め、移動効率、キャスト回数を上げていく戦略でした。

初日はバイトが出るもののフックアウトが連発。7バイト中、フックアウトが6匹、結局1匹しかキャッチすることができず、なんとポイントもとれない41位という結果でした。使ったのはゲーリー4インチグラブのジグヘッドとイマカツエリートクローの2.5gテキサスリグでした。ジグヘッドでのフックアウトが1番多かったです。ジグヘッドも新しいものを考えなくては、と思いました。

もう後のなくなった2日目はとにかく1匹1匹釣っていくことに改めて集中し、3匹ながら2700gを超えるウエイトでした。この日は4インチグラブで1匹、モコリークローの4gテキサスリグで1匹、そして1400g起死回生の一発を伝家の宝刀レッグワームダウンショットでキャッチしました。他にも数バイトあったのですが、2匹はフックアウト、あとはフッキングに至りませんでした。初日にポイントをとることができなかったので予選追加は絶望的と思っていましたが、他の選手もスコアを崩したため、決勝に進出することができました。久々に何もかも追い込まれた感じでのトーナメントでしたが、まだまだここで釣ってこれたということは自信にもなりました。問題の来期出場権はこの時点で確保。本来ならこんな目標を設定した覚えはないのですが、体調面などちょっとしたことからリズムを崩した今シーズン、どんどん力をつけていく若手選手にあっという間に置き去りにされたような感覚で、もう一度全てを整えて倍返しする、そのためにも残留は最低条件でした。

最終日、決勝はなんとか1匹。レッグワームのヘビダンでキャッチしました。今回はこれが精一杯です。逆転のみを考えかなり冒険しましたが、走り回るタイミングに風で荒れるタイミングが重なってしまい、移動にかなりの時間をかけてしまい手詰まりとなりました。

このトーナメント、私は他の選手とのバッティングを考慮して、風下中心にエリアを組んでいました。まぁまぁ風の強いタイミングがあったため体がバラバラになるんじゃないかと思うくらい波にもみくちゃにされました。それでも結果を求めるためにリスクはバッティングの方がプライオリティが高いと感じたゆえの選択でした。

プリプラクティスにかけた時間は8日間。使ったガソリンはあまり自慢になりませんが、1日60liter平均です。過酷でハイリスクなトーナメントですが、このカテゴリーのトーナメントはやはり凄い。自分が完璧と思ったプランが崩れても、誰かが釣ってくる、この超ローウエイトの試合でも誰かが5本を揃え、5キロを超えてくる。釣りの技術の高さは釣った、釣らなかったでしか見ることができないかも知れませんが、プロセスを垣間見ることができれば、間違いなくここで戦う選手は殆ど恐ろしく高い釣りの技術を持っていることがわかります。その中で勝負は紙一重。小さなメンタルやタイミングが勝敗を分ける、心技体が伴わなければ決してトップには立てない、それが国内最高峰JBTOP50シリーズです。

先に述べたように、来期は再び全てを整えてタイトルに向けてチャレンジしていきたいと思います。今シーズンも応援してくださった皆様、ありがとうございました。来期もよろしくお願いいたします。

2018/10/14