The komori note小森ノート

Newライン G7 Strategic Finesseの紹介

小森嗣彦フルプロデュースライン
G7 Strategic Finesse いよいよ登場!!

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<StrategicFinesseというライン>

ストラテジックフィネス。このラインは文字通り戦略的な使い分けを可能にした最高級のフィネスラインだ。多くのアングラーは気づいていると思うが、ライトリグ、ベイトフィネス、ファーストムービング、カバーという4つのロケーションでそれぞれラインに求められる特性が微妙に違う。その微妙に違う特性はもちろんそれぞれの釣りに合った長所であるため、それを生かすことを最優先し、今回はまずライトリグラインにのみこだわって開発した。
ではどのようなラインがライトリグに適しているのか?まずは材質自体の絶対的な強さ。細いラインなので可能な限りの強度が当然求められる。素材は高品質のフロロカーボン。ナイロンやポリエステルの素材に対して比重があり、軽いルアーを誘導しやすい。また、吸水性が低く、伸びにくいため感度が高く耐久性もある。屈折率も低く、水の中で見えにくい。そしてなによりも耐摩耗性が高いこと。これはラインブレイクを防ぐのに最も重要な点である。細くなればなるほどラインについた傷は致命傷になる。さらにライトリグを高い次元で扱うために求められることはラインの直進性。直進性は飛距離を求めるのにもトラブルの元を断つのにも重要で、ルアーの操作性も高まる。その直進性や感度、そして最も重要な耐摩耗性は全て硬さに由来するものだ。その長所をさらに高めたラインがライトリグには適している。もちろん扱いやすさはしなやかさに由来するが、しかしラインは細くなるほどしなやかである。クオリティーの高いラインはワンランク細いラインを使える。
様々なサンプルの中から実質的な強度、フィールドで感じる扱いやすさなどを体感しながら選び出したプロトラインをさらに理想に近づけるように加工していく、そうして完成したライン、StrategicFinesseはそれだけではない。使い方にあった扱いやすい太さが細分化されていることも重要なポイントだ。(理由は下の「ラインについて」で)
今回は2LB+、2.5LB、3LB JUST、3LB+、3.5LB、4LB、4.5LBの7ラインナップを細分化した。2LB+は主に桧原湖やクリアウオーターでのサイトフィッシング用、それで少し不安のあるときは2.5LBを使い分ける。3JUSTは0.8号0.148mmの標準糸径だが、亀山ダムのような立ち木が多いロケーションでボトムをしっかりとった釣りをするのなら3LB+を使い分ける。通常3LBと言われているフィールドでもオカッパリなら3LB+にする。これは簡単な例だが、このように自分のフィールドや戦略にあった強さのラインが必ず見つかるはずである。ラインの品質はもちろん、細分化された強度でもそのリスク減らすことができ、また逆にわずかに細くすることで他に差をつけた効果につなげることもできるそれがStrategicFinesseだ。
世の中にルアー用のラインはたくさんある。当然すばらしいラインもある。現時点での、これまでの釣り人生の中で一番いいラインでなければわざわざ世に出す意味はない。今回のライン開発にはそのような思いで携わってきた。

 

品番 規格(LB) 実測強度(lb) 糸径(mm) 直線強度(kg) 伸度(%) 価格(円)
G-3121-F 2+LB 2.9LB 0.117mm 1.31 28±2% オープン価格
G-3125-F 2.5LB 3.6LB 0.128mm 1.62 28±2% オープン価格
G-3130-F 3LB 4.6LB 0.148mm 2.07 28±2% オープン価格
G-3131-F 3+LB 5.0LB 0.156mm 2.25 28±2% オープン価格
G-3135-F 3.5LB 5.4LB 0.165mm 2.43 28±2% オープン価格
G-3140-F 4LB 6.1LB 0.175mm 2.75 28±2% オープン価格
G-3145-F 4.5LB 6.7LB 0.185mm 3.02 28±2% オープン価格

<ラインについての話①>OLYMPUS DIGITAL CAMERA

良いラインのというのは使う人の好みによっても変わってくるだろう。例えば硬いラインは表面の強さがあり、根擦れや歯擦れで傷みにくく、伸びにくいため感度もアップする。逆に軟らかいラインはしなやかで使いやすく、巻癖がつきにくいため撚れが気になりにくいという人もいる。視認性を求めてカラーリングされたラインを好む人もいれば、フィッシングプレッシャーを避けるためそれを嫌う人もいる。あるいはクオリティは落ちるがコストパフォーマンスに優れたラインはそれはそれで人によっては良いラインとも言えるだろう。品質が良くても耐久性のないラインはコストパフォーマンスを求めるユーザーに良いラインとはいえない。
私にとっての良いラインとは、やはりトーナメントでのパフォーマンスを第一に考える。それはもちろん細くて強いことだが、重視すべき点は製品ムラのなさ、耐摩耗性の高さ、直線強度の順に挙げられる。直線強度は言うまでもないだろう。ライン自体の品質の問題でもある。製品ムラを一番に挙げた理由は、ここで切れるという負荷を知っていれば、ドラグなりロッドワークなりで多少耐えれるし、限界に近いなら糸を太くすればいいだけで、これが毎回違う負荷で切れられてはたまらない。実際、ラインは全ての部分が同じ太さではない。しかし、そのばらつきが限りなく少ないほうがいいということだ。
耐磨耗性は言うまでもない。アングラーならば誰もが細い糸の方が魚に口を使わせやすいことを知っている。しかし細くすればもちろんラインブレイクの危険性も高まる。ただ、ある程度は魚の大きさを考慮してラインを選択しているので、ラインブレイクが直線強度の限界で起こるケースは極めてまれともいえるだろう。私の場合、一年間に起こるほとんどのラインブレイクは、ラインがストラクチャーに擦れたりバスの歯に当たったり、他の原因でラインが傷がついた部分から起こる。こういったことを防ぐために耐摩耗性の高さは重要で、細いラインならなお更で強化するポイントでもある。
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<ラインについての話②>

ラインには太さと号数、LBなどが表示されている。これはどういったシーンでそのラインを使うのか選択する基準とては勝手が良いし、多くのアングラーの中で浸透している数値だろう。しかしこの数値、同じポンド表記でも実際にはメーカーやブランドによって太さも強さが違うのだ。(もっともポンド表記はポンドクラスとポンドテストという2つの基準があり、ポンドクラスでは表示された数値で絶対破断するという意味で、ポンドテストはその数値では破断しない、つまり実測の数値とは異なる数値を示している。ポンドクラスのラインはIGFAなどの規格に合わせたもので、最近はほとんどの商品がポンドテストであることが多い。)
号数と標準直径は日本釣用品工業会が定めた標準規格がある。この規格では0.8号で0.148mm、だが、すべてのラインがこの規格ぴったりというわけではなく、これもメーカーやブランドによって多少バラつきもある。他にもラインには素材自体の強さを表したデニール(9000mあたりのg)という数値であったり、直線強度の他に結束強度や、伸度といった数値も存在し、どのラインが強いのかというのを数値で単純に比べるのは安易ではない。体感は特に先に述べたようにラインブレイクの要素とも関わるので、同じ号数でも細くて強いラインが最強と感じるわけでもないし、実際の印象では細いラインと太いライン、それを手渡されたら太いほうが強いと感じる方がほとんどだろうが、太いラインほど強いという漠然としたイメージも知れば知るほど覆される。ではどういうラインがいいのか?ワンランク細くても安心して使える強さと、使い方にあった扱いやすい太さが細分化されていることであると私は考えた。
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<なぜラインシステムを選んだか>

私は2015年度からラインメーカーをラインシステムに移籍し、G7で新しいラインの開発に携わってきた。ラインシステムという会社はバスフィッシングの方ではまだ馴染みが少ないかもしれないが、様々な魚種で、特にヘラブナや海釣りのジャンルでは多くのシェアをとっており、高い実績のあるラインメーカーだ。ラインに関する多くのノウハウも持っているし、広い範囲のジャンルで多くのラインを扱っているため、新しいラインを考えるのにその中から様々なものをセレクトしてテストができるというメリットもあった。また規格をしっかりとまもれており、品質管理も徹底している。既に発売されていたG7トーナメントジーンというラインもかなり優れた高品質ラインだ。私が考える「良いライン」の筆頭に上げた製品ムラのなさはもちろん問題なくクリアできる。そして何よりも今回は新しいラインの開発。トーナメンターとして自分の考える最強のラインが使いたい、それを全面的にバックアップしてくれるこのラインシステムを選んだ。

ラインシステムのホームページhttp://www.linesystem.jp
にはラインの結び方なども細かく掲載されている。バスフィッシング専用ブランドがG7 http://g7-bass.jp/になる。

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2016/1/20