ライトリグのイメージが先行しがだが、テキサスリグ、ヘビーダウンショット、バックスライドノーシンカーなど、私のフィッシングスタイルの3割を占めるカバーの釣り。もちろんトーナメントでもこれで戦略を組むことも多々ある。今までSTUDIOUSのラインナップにはフリッピング用80H(Eight)を除き、汎用性のあるカバーロッドは存在しなかった。その間はプロトのモデルで戦っていたが、調子であったり、ガイドセッティングであったり、パワーであったり、自重であったりと製品として満足のいくものが見つからず、発売を見送ってきた経緯があった。その開発段階であった「 FSNC-67MH MGS FRONTIER(フロンティア)」が1本目のプロトタイプから5年、満を持して発売された。
このロッドはカバーといっても超ヘビーカバーではなく、スペックにある8~16LBラインを使用するようなカバー、例えばアシ撃ちやアシ前にある柳のような木、水面に張り出した枝程度のレイダウン、杭、リザーバーの浮きゴミ、ウィードなどをライトカバー的なものを想定している。小さなスポットを逃さず、微妙なタッチでリグを操るための操作性は不可欠で、そのため長すぎないレングス6.7ft.で完成させた。ガイドセッティングもピッチングキャストがしやすい数と大きさを選びんでいる。
もちろん想定以上のカバーに耐えうる頑丈さも持っている。強度に関しては琵琶湖専用に開発された国保プロのFantasista X-Graiveに採用されている中弾性カーボンの使用をヒントさせてもらった。カバーの質にあわせた汎用性、そして絶対に欠かせないビッグバスを引きずり出すパワー、それらを兼ね備えたトーナメントで勝つためのロッド。「FRONTIER」は釣行の新境地(フロンティア)を開拓する。
2015/4/12