この時期の私のガイドはディープがメインになる。レッグワームの使い方をマスターしたいというゲストさんからの要望も多いし、私もその釣りを案内したい。地形を把握しながらボトムをしっかり取り、バイトからフッキングまでも技術を要するディープの釣りとレッグワームのダウンショットは、どのフィールドでも役に立ち知っていて損はないし、私のもっとも得意な釣りだからだ。
秋口まで超クリアだった亀山ダム。そのため今年は比較的深いレンジまで早くバスが到達していた。私が11月末ごろメインにしていたレンジはディープではMAX13m。この水深でサイズこそ出ないが数が釣れていた。もちろんシャローもシャローフラットやオーバーハングなどで釣れていたし、5m前後のミドルレンジにもバスはいた。
そして12月に入り、状況は少しずつ変わってきた。シャローには相変わらずいいバスがいて、半ばまでは朝が暖かいとボイルなどもみられた。さらに雨の次の日などはガイドでは狙っていないがカバーでもいいサイズが出ていたようだ。しかし後半になるにつれ、シャローは徐々に釣果を聞かなくなった。ミドルレンジも少しずつ釣果は落ちていったがサイズがよく、月半ばまでは無視できない感じだった。しかしこちらは20日過ぎると白鳥島より上流と中ノ島だけとエリアを選ぶようになってしまった。
雨の日が続き少し濁ったためか、ディープの釣れる水深はメインは9~11mと、11月末に比べて少し浅くなってきた。こちらは月初めから日に日に安定感を増し、といってもこの時期なので片手釣果だが…冷え込む度に1kg近い、いいサイズも混ざってきだした。ワカサギらしきベイトの群れが6mより深いところにたまに映り、そういったエリアはいいバスが混ざる。それが映らなくてもバス単体の映像や違和感のある画像が魚探に映るところではバスが釣れた。ちなみに水温は12/5が14.2℃、12/6が13.2℃、12/9には12.5℃とこのころ一気に寒波の影響を受けて冷え込んだ。その後も冷え込み、12/20時点でついに朝の表水温が10℃を切った。
10℃を切ったあたりからは例年のとおり極端にバイトの数が減り、2ケタ釣果は望めなくなってきたが、レンジは絞りやすくなってきた。同じポイントでも日によって釣れたり釣れなかったり。釣果が日によってムラがあることはバスがまだ動いていることをあらわしており、越冬などという言葉は少し遠いと思う。
ディープでメインとしているポイントは以前にもDVDで紹介したところばかりで強い北風の直撃を避けた吹き溜まり的なところやワンド入り口のフラット気味な硬いところだ。もちろんメインの釣り方はレッグワームのダウンショット。シンカーー2.7gでリーダーは長くても20cm以内。レッグワームのカラーは黒、ナチュラルシャッド、スモークプロブルーの3色が多かった。フックはオフセットフックSS#3。アクションはボトムを取ってシェイクしながらのズル引き。この釣り方はバイトの出方が独特で、後ろからつかまれたような一瞬重みを感じるショートバイトが多い。これは結構ロッドを選ぶバイトで、ロッドが硬いとコンというショートバイトで終わってしまい、逆に軟らかすぎるとバイトか根がかりだかわからない上に重みがわかりづらく、バスが外れた瞬間にブルンと感じるだけになってしまう。もちろん技術で対応もできるが、私のSTUDIOUS 60ULS,60ULSⅡExperiensはこのバイトを取ることに特化させて開発をしている。違和感的な重みをアクション中に感じたら、50cmほど引っ張ってやり、重みがついてきたら確実にあたりなので力強くあわせる。そしてそれと同時にリーリングを開始する。このときリールもハイギアのものほどフッキングは決まりやすく、あわせのストロークが足りないときも巻きあわせに対応できる。RevoSTUDIOUSは一巻きで80cmも巻き取れるハイギアだ。タックルの軽さも重み的なバイトを取るのには欠かせない要素だと思う。ラインの太さは基本3LB。糸よれ防止のためのスイベルはベイトのダウンショットにはいいが、スピニングタックルを使ったライトリグのこの釣りには使用をお勧めしない。昨年の冬、スイベルのあるなしでテストをした結果、ないほうが圧倒的にバイトが取れた。スイベルの重みや動きが食わせのときは少しマイナス要素になってしまうようだ。
亀山ダムのディープはこれからの時期、タイミング次第では50UPが混ざってくることもある。例年の感じだとこの後は大雨や大雪でも降らない限り1月中旬、7℃前後の水温までこのような感じで釣ることができる。釣り方はレッグワームのダウンショットのほかに、シュリンプ3、ディトレーターの一点シェイク的な使い方、1/32ozスモールラバージグ、1/20ozジグヘッドなどが効くこともある。ディープ以外では過去に1/7、気温氷点下7℃、水温5.8℃で表層トゥイッチでも釣ったことがあるが、せっかくなのでこの時期はディープ攻略を目指すことをお勧めしたい。
2014/12/28