The komori note小森ノート

TOP50第2戦北浦

TOP50シリーズ第2戦の舞台は北浦。2009、2010と優勝した私にとってはホームレイクに等しいフィールドだ。しかしながらこの大会の時期に当たる4月末の経験値は2002年のマスターズ以来と極めて少ない。
2週間前のプリプラクティスは寒の戻りで4月にして雪が降るなど、風の強い日も多く順調と呼べるものではなかった。しかしながら釣れてくるバスは全てプリプリのナイスフィッシュ。葦や浅い杭でバイトがあり、早春のプリスポーンパターンであった。季節は必ず進行して状況は変わる。それは確実なのだが、だからといってもっと釣れるようになるのか?もしバスの多くが水路やドッグなど、トーナメント中に手を出すことのできないエリアでスポーニングに入ってしまったらかなり厳しい釣果も予想できる。2週間前に全てを予想し、何かを考えるのは正直不可能であった。直前でバスの状況を見極めエリアを絞る。広大なトーナメントエリアでそれをしなければならない。こういう時は迷いがあってはいけない。何かを捨てる勇気もいる。
そうして迎えた試合直前のプラクティス。春=アシ。この単純な公式を無視してプラクティスに臨んだ選手はいないであろう。もちろん私も葦に対する期待度は高かった。オフリミットの間に上下した水位も安定し始め、試合中には葦に魚が付き始める。そこで釣り勝つ武器が私にはあった。モコリークローのテキサスリグ。直前プラではチョコレート護岸で2本のアフターのバスをキャッチしただけだったが、このリグのスイミングで強烈なバイトを得ていた。この一本をヒントに戦略が決まった。
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メインにしたエリアは神宮橋~北利根エリア。北利根、常陸利根といったエリアは、本来は安定感があるがプレッシャーも高く、成績で団子から抜きに出にくく、通常ならなんとか凌ぐようなエリアなのだが、狙いたかった葦ゾーンが多く存在する。今回はこのエリアで凌ぐのではなく勝ちに行く、そう強く思った。気になるスポットやほかのパターンもあったが今回はこれで勝負することにした。

テキサスリグは4gのスゴイシンカー。モコリークローは4~6gで使用するのが最も簡単にパフォーマンスを発揮する。もちろん1.8gでも12gでも実績はあるが私はこのウエイトで使用するのが一番多い。フリーフォールで少しだけスパイラルし、テールが絡みつくようになるのがアクションのポイントだ。今回使ったスイミングテクニックは昨年のオールスターの時と同じで葦から少し離したところで口を使わせる。まだカスミ戦が残っているので全ては書けないが、今回の試合でも証明したライトリグに釣り勝てる強烈なテクニックだ。この試合9割以上このリグをキャストし続けた。ライトリグのイメージが強い選手とよく書かれるが、その時ベストなスタイルに変化できるのが私の真のスタイルだ。でなければ3回もA.O.Y.は獲得できない。今のTOP50はライトリグだけでとか、自分の好きなスタイルでなど言って戦えるほど甘いとは思わない。その中で思考錯誤するからこそバスを効率よく釣るためのテクニックやルアーを新たに見出すことができ、真の強さを手に入れることができる。
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タックルはロッドが先月発売したばかりのFSNC-67MH MGS FRONTIER。絶妙なティップタッチと強烈なバットパワー、このロッドはまさにこの釣りのために開発したロッドと言っても過言ではない。リールはRevoLTX ZPI BFC930PRO。ショートディスタンスを4gのテキサスリグで撃っていくには12LBのフロロであってもラインは30mほどしか巻けないが私はベイトフィネス用のリールを使っている。今回はこのタックルで試合後は手首が動かなくなるほどピッチングを続けた。

試合展開は決して楽ではなかったが、初日はテキサスオンリーで11バイト7本キャッチ。入れ換えを2回行い4565gで7位。二日目はテキサスリグと一本はレッグワームのDSでキャッチし7バイトで4本キャッチ3428g、予選を5位で通過。3日目は5バイト2キャッチで総合10位で第2戦を終えた。ミスは仕方がない。バイトはとても小さく、ルアーがボトムについた瞬間やシンカーが向きを変える瞬間にくる。突然手前に走ることもあり、キャッチ率の低さは想定の範囲内だった。ただあと一本でも獲れていれば…悔しさは残る。最終日は少し展開に恵まれないシーンもあったが、しかしトーナメントにタラもレバもない。けっかを受け止めて次しかないのだ。年間順位も7位と射程圏内につけている。

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なお今回も初戦に引き続き全戦カメラが同船している。DVDとしてこの戦いも公開されることとなる。かなり熱いと思うのでぜひお楽しみに!!最後になりましたが、応援してくれた皆様、本当にありがとうございました。次は旧吉野川、ここからが私の得意なシーズン。次はやるぜ!!

 

 

 

 

 

2015/5/3